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INTERVIEW

株式会社Ascience / 浅井 秀太

農業と科学でつなぐ、いのちの輪

KEIEISYA PRIME

経歴

岡山大学で植物病理学を学び、名古屋大学で博士号を取得。約4年間の英国留学後、理化学研究所にて約10年間、植物の病気や土壌病原菌の研究に従事し、植物の免疫機構や病原菌の感染機構を探究してきた。東京農工大学では客員准教授として教育活動にも携わり、次世代の研究者育成にも力を注ぐ。長年の研究で培った科学的知見を社会に還元するため、2025年に株式会社Ascienceを設立。水素と農業の融合という新たなアプローチで、科学を現場に届け、環境と人にやさしい未来型農業の実現に挑んでいる。

Q

御社の事業内容を教えてください。

私は「農業と科学の力で、命を育む未来へ」を企業理念に掲げています。現在の事業の核は水素と農業の融合による農業革命で、水素を活用した新しい素材と出会い、その新しい素材を活用して育てた作物のブランドマネジメントを行っています。

水素の抗酸化能力やエネルギー産生の機能は、人の体にも良いことが知られていますが、植物にも活かせることを発見しました。水素を農業に活かす取り組みはまだ誰もできてないので、先駆けてやっていきます。

将来的には、私が専門とする研究者としての知見を活かし、土壌の病原菌を診断できる技術を確立させます。確立した技術によって農家さんが作付けの際に事前対策を講じることができ、水素活用ノウハウと組み合わせることにより、収量の安定化および高品質を担保でき、後継者不足を含む農業の課題解決に繋がる仕組みを構築していきます。

Q

水素に目をつけた理由は?

「植物が元気になる理由をもっとシンプルにできる」と感じたからです。植物も人と同じで、ストレスがたまると弱ってしまいます。水素がストレスの原因を減らす働きを持っていると知り、「もしかしたら植物にも良いのでは」と思ったのが最初のきっかけでした。

水素は宇宙で一番小さく軽い原子で、あらゆるものの元になっている存在です。実際に水素素材を植物に試してみると、面白い反応が見られ、驚きと共に可能性を強く感じました。

そのような経験から水素の力を農業に使えたら、新しい育て方が作れると確信しました。まだ誰もやり遂げてない分野だからこそ、試す価値があるし、うまくいけば農業の未来を変えられる。だからこそ水素を活用した事業に挑戦しています。

Q

御社設立のきっかけを教えてください。

長年、研究者として基礎研究に取り組む中で、研究成果を社会に還元するまでには多くの壁があり、膨大な時間を要する現実に課題を感じていました。研究者自身がすべてに関わろうとすると、時間も労力も奪われ、本来の研究に注げるエネルギーが削られてしまいます。
40歳を迎え人生を振り返ったとき、「一度きりの人生でやりたいことはやる」と改めて決意し、研究だけで終わりたくないという思いを再認識しました。その気持ちと社会への貢献を形にするために、会社を立ち上げる決断をしました。

社名は、アグリカルチャー&サイエンス、つまり農業と科学を英語で合体させてできた造語です。自分の名前を入れたいという思いもあり、学生の頃から起業するなら今の社名と決めていてやっと形になりました。

科学的な知見を農業現場に活かしていくことを見据え、広くは世界の食料問題解決に貢献するという強い思いが込められています。

Q

今後どのような方と仕事をしていきたいですか。

会社を作ったからには上場をさせる気持ちでいます。
ただ、社会貢献の先にビジネスが生まれると考えていて、水素は"命"を育む根幹になる可能性を秘めています。だからこそ私は水素の無限の可能性を使って、社会貢献に繋がる価値を共に生み出せる方々や行政を巻き込んでいきたいです。

特に農家さんや飲食業の方、研究者や企業、自治体や教育関係者、そして地域を盛り上げたいと思っている方など、立場を越えて協働できる方々を探しています。

私は業種よりも志の近さを大切にし、「農業と科学の力で、命を育む未来へ」の企業理念を基に、共に未来を創り育てていける関係を築いていきたいです。

(取材者:西澤のコメント)科学を遠く感じていた私にも身近に感じるようにお話をしてくださいました。浅井さんの取り組みが、農業然り多方面の分野に連鎖していくと世界的に変わるんじゃないかとワクワクしました!

企業名
株式会社Ascience
代表者
浅井 秀太
所在地
神奈川県横浜市港北区日吉5丁目31番22
設立
2025年10月
事業内容
  • ・新素材を活用した高品質、高栄養価な農産物の生産支援、ブランディング
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