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INTERVIEW

株式会社Diamond Nine / 中島 光太

子どもの"考動力"を野球で育てる

KEIEISYA PRIME

経歴

大学生の頃に「30歳で野球で起業」を決意。約20年の野球経験を土台に、法人営業で10年間の実績を積む。のちに株式会社Diamond Nineを創業し、野球の指導者派遣とスクール運営を開始。送迎・遠征・宿泊の手配まで一括支援。最新の知見をもとにケガ予防に配慮し、子どもの考動力を育成。企業向けの総合営業支援や紹介・SNS支援も展開し、将来はプロ指導者を抱える体制を目指す。小中学生の野球人口減少に課題意識を持ち、現場からの変革に取り組んでいる。

Q

御社の事業内容を教えてください。

私の事業は、大きく二つです。1つ目は、野球の指導派遣です。各チームや個人に派遣で赴き、指導員としてコーチングを行っています。「ここでコーチしてほしい」というご依頼があれば、私が直接足を運んで現場で指導しています。

コーチがメインですが、現場で見える実務的な課題にも一括で対応します。具体的には、練習や遠征時の送迎やバスの手配、遠征先の宿泊先探しまでをまとめて請け負い、ご家庭の負担を減らす形でサポートしています。

二つ目は、「総合営業支援」を行っています。私は前職で10年間法人営業をしており、今は若手の人材や営業マンがすぐ辞めたり育たないという課題を抱える企業様に対して、成果報酬型で新規開拓や案件獲得を代わりに行っています。私自身が培ってきた人間関係を活かした会社紹介やマッチングなど、営業周りを総合的にサポートしています。

Q

御社を設立されたきっかけや理由を教えてください。

小中学生の野球人口が10年前に比べ25万人から約12万人に減り、少子高齢化やスケボー・eスポーツなどの選択肢が多様化で野球が選ばれにくくなっている状況です。

WBCや大谷翔平選手の活躍で小学生の野球熱は上がりつつあるものの、現実的には減少が続いているんです。そういった現実を見て、現場から変える必要性を感じました。

私自身が20年間野球をやっていく中で着目したのは”指導者”です。現在小中学生に野球を教えているのは、野球経験がないお父さんであるケースが多いんです。プロの指導者が子どもたちに正しく楽しく伝える体制をつくれたらと思ったことと、大学生の頃から「30歳までには起業する」と決めてたので弊社の設立に至りました。

Q

過去どのような壁に直面して、どのように乗り越えたのでしょうか。

私が直面した一番の壁は、ターゲットは子どもなのに、営業する相手は保護者様であるという点です。スクールでは保護者様がお金を払ってくださるので、子どもを楽しませるだけではなく、「ここに通う意味」を言語化して明確にお伝えしないといけません。単に「野球が教えられます」「元プロです」といった肩書きだけではスクール経営はうまくいかないんです。運用がしっかり伴っていないと入会は増えませんし、どんどん退会していくという現実にも直面したこともあります。

子どもたちがマンネリ化すると、保護者様の目にはつまらなさそうに映ってしまい、塾など他の選択肢に流れてしまうことが何度もありました。現在はアプローチの仕方を変えたり、見直しを重ねたりしながら、指導の意図や目的をより具体的に言語化して、保護者様にも伝わるような指導方法を行っています。

Q

経営において大切にされていることを教えてください。

私が経営で大切にしているのは「謙虚さ」と「考動力」です。

謙虚さは、私自身が相手に対して常に謙虚であろうと意識していますし、そして子どもたちにも「謙虚であれ」と伝えています。どれだけスキルを教えても、声をいただいても、謙虚さがなければ学びは受け止められず、成長につながりません。

「考動力」は考えて動く力、いわば野球脳です。野球は相手の裏をかき、状況に応じて判断しなければならない頭を使うスポーツなので、周りを見る力を養っていく必要があります。私は心技体のうち、学ぶ姿勢や考える力が「心」に備わっていないと「技」や「体」が伸びないと考え、現場の指導と運営の判断は常にこの二つに立ち返ります。

だからこそ、子どもたちにあえて強い言葉を使う場面でも、その意図を明確にし、次の改善に繋げるようにしています。考動力は練習だけでなく進路や社会でも充分活かせる力でもあると考えています。

企業名
株式会社Diamond Nine
代表者
中島 光太
所在地
東京都大田区北糀谷1-12-9 801
設立
2025年6月
事業内容
  • ・野球コーチ・野球指導士
  • ・遠征・合宿サポート
  • ・総合営業支援
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