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INTERVIEW

ワンミニッツ株式会社 / 小守谷 直毅

スマホ一つで、多言語の壁を取り払う

KEIEISYA PRIME

経歴

新卒でスーパーゼネコンの一社である大成建設に入社し、工事現場の管理部門として利益管理やリスク管理を担当。日本語前提の現場で外国籍作業員が増える中、「分かったつもり」による指示ミスが事故につながる構造を目の当たりにする。2019年7月にquintet株式会社(現・ワンミニッツ株式会社)を創業し、多言語対応AI議事録ツール「ワンミニッツ」を開発。現場での実運用を通じて課題を深め、2025年11月より現場向け多言語会話支援ツール「QRトーク」を提供開始。

Q

御社の事業内容について教えてください。

弊社は、建設現場や行政窓口など、日本語前提で運用されてきた現場における多言語コミュニケーションを支援する事業を行っています。外国籍作業員や来訪者の増加により、現場では従来の口頭説明や属人的な対応だけでは対応しきれない場面が増えています。

主力サービスである「QRトーク」は、QRコードを起点に多言語での会話を可能にする現場向けのコミュニケーションツールです。アプリのインストールや専用端末を必要とせず、利用者自身のスマートフォンで利用できるため、導入時の負担が少なく、短期間で現場に定着させることができます。

現場での案内、指示、確認といった日常的なコミュニケーションを多言語で支援することで、対応品質の平準化や業務効率の向上に貢献しています。また、建設・行政といった分野特有の運用を前提に設計しており、現場の実態に即した形で多言語対応を進められる点が特長です。

Q

御社設立のきっかけを教えてください。

独立のきっかけは、今思えば少し若気の至りだったかもしれません。大成建設は良い会社でしたが、働く中で、仕事に心から熱量を注げていない自分に気づくようになりました。そのまま働き続ける選択もありましたが、一念発起して起業する道を選びました。

起業後、様々な事業に挑戦する過程でこれまでの業務を振り返ったとき、日本の多くの現場で非効率な業務が慣習として残っていることに気づきました。
中でも、議事録作成は、重要でありながら属人化しやすく、多くの時間を要する業務です。ここをデジタル化できれば、働き方そのものを変えられるのではないかと考え、AI議事録ツール「ワンミニッツ」の開発に着手しました。

ワンミニッツが主力サービスとして成長し、さらに利用現場と向き合う中で、会議以前の現場での会話や指示にも同様の課題があると気づき、建設現場や行政向けの多言語会話支援へと事業領域を広げています。

Q

御社のサービス「QRトーク」と「OneMinutes」強みについて教えてください。

弊社の強みは、言語対応を人や個人スキルに依存させず、現場のコミュニケーションそのものを仕組み化している点にあります。主力サービスである「QRトーク」は、建設現場や行政窓口など、日本語前提で運用されてきた現場に向けた多言語会話支援ツールです。アプリのインストールや追加デバイスは不要で、利用者自身のスマートフォンでQRコードを読み取るだけで使えるため、導入・運用の負担を最小限に抑えられます。

最大の特長は、会話内容が自動的にログとして残る点です。従来は口頭で行われていた指示や説明を、後から確認・共有できる形にすることで、「言った・言わない」といったトラブルを防ぎます。これは利便性にとどまらず、安全管理や説明責任が求められる現場において重要な価値です。さらに会話ログを蓄積・分析することで、現場ごとの課題や改善点を可視化でき、属人的だった対応を現場全体の共通認識へと変えていきます。

Q

経営において大切にされていることを教えてください。

私が経営において大切にしているのは、物事を抽象論で終わらせず、必ず現場に立ち返って考えることです。机上では正しく見える判断でも、現場で使われなければ意味がありません。実際に誰が使い、どこでつまずき、何が負担になっているのかを自分の目で確認し、必要であれば設計そのものを見直す姿勢を重視しています。

もう一つ大切にしているのは、「人の努力や善意に依存しない仕組み」をつくることです。語学力が高い人、経験豊富な人が頑張ることで成り立つ状態は、一見うまく回っているようで、長期的にはリスクを抱えます。個人の能力に頼らず、誰が関わっても一定の品質を保てる構造をつくることが、組織や現場を守ると考えています。
技術はあくまで手段であり、目的ではありません。現場で起きている課題に正面から向き合い、使われ続ける形に落とし込むこと。その積み重ねこそが、事業としての信頼につながると考え、日々の経営に向き合っています。

(取材者:大神田のコメント)現場の社員の方々と外国人技能実習生の間に生じる『言語の壁』について丁寧に教えていただき、ありがとうございました。前職でのご経験があるからこそ、現場のニーズに寄り添い、使いやすさを追求されたサービスなのだと深く実感いたしました。

企業名
ワンミニッツ株式会社
代表者
小守谷 直毅
所在地
東京都港区虎ノ門1-17-1 虎ノ門ヒルズビジネスタワー15F
設立
2019年7月
事業内容
  • ・現場向け多言語会話支援「QRトーク」
  • ・多言語ソリューションの開発
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