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INTERVIEW

CoCoStar株式会社 / 永田 祐一郎

褒め合う世界を、茶道から創る

KEIEISYA PRIME

経歴

2008年大手通信会社入社。通信業界の代理店で営業トップとなり、3か月で課長、8か月で部長に抜擢。千葉支店長も歴任。2012年にCreazione(現CoCoStar)株式会社を設立。外的成功に限界を感じる中、コロナ禍で茶道と出会う。現在は二畳の「茶室ZerO」や「褒め放題」サービスを運営。マインドフルネスに注力中である。

Q

御社の事業内容について教えてください。

私の事業は、「褒める」と「茶室での対話」を軸に、人が自分自身に立ち返り、心の豊かさや自己肯定感を育む居場所をつくることです。具体的には三つあり、一つ目は茶道先生の茶室で「今ここに感じること」を語り合う少人数制の会を通じ、世代や立場を超えた視点に触れながら自分を見つめ直す場を提供しています。

二つ目は、二畳の簡易的な茶室「茶室ZerO」を活用し、膝と膝を突き合わせて本音を語れる空間をつくる取り組みです。

三つ目は、人の存在や思考に光を当てる「褒める」活動で、路上やイベント、研修などを通じて実践しています。現在は個人向けに「褒め放題」という対話型サービスの展開も準備しており、最終的には人が自分を褒められる社会を広げていくことを目指しています。

Q

「褒める」を事業の柱にしようと思った一番の理由は何ですか?

私が「褒める」を事業の柱にしようと思った一番の理由は、外的な成功や成果を積み重ねても、心が満たされない感覚を抱え続けてきたからです。売上や肩書き、成績を出しても、自分自身を認められていなければ苦しさは消えないと考えています。営業の現場では、言葉一つで人が傷つき、また一言で前を向く瞬間も何度も見てきました。結果やできていない点ばかりに目を向ける環境では、人は疲弊し、自分を責め、人を責める循環に陥ってしまいます。

だからこそ、実績や評価ではなく、存在そのものを見る「褒める」という行為が、人の行動や心を根本から変える力を持つと感じました。ないものではなく、あるものに目を向ける視点を場として届けたい。その思いが、「褒める」を事業にしようと決めた理由です。

Q

茶室ZerOは、どんなコンセプトで作られた茶室ですか?

茶室ZerOは、茶道の先生が「二畳で膝と膝を突き合わせ、本音を出せる場所」を目指して作った簡易的な茶室です。千利休の逸話なのですが、四畳半、基本となる高麗をできる限り狭くし、利休がお手前や喋ってる雰囲気を見て、外様の人が「この人は本当に味方になのか」を決めたという話があります。その感覚を私も大事にしたいのです。

茶室ZerOの中は掛け軸とお香と畳の匂いしかなく真っ暗で、昔の茶事みたいに日の光のままで薄暗い空間です。入った瞬間に「質素だな」と思えばそうなりますが「とても癒される」「畳の匂い素敵」と感じれば心の豊かさが出てきます。結果を残すとか外的環境に追われる今だからこそ、瞑想のように自分に立ち返り、幸せを見つけられるかを試す、鏡みたいな空間です。

Q

現時点での目標や将来のビジョンについて教えてください。

私の最終的な目標は、褒めることが当たり前の社会をつくることです。海外のように自己肯定が自然にできる文化なら、そもそも「褒め放題」というサービスは不要です。でも今の日本にはまだその土壌が薄い。だからこそ価値があると思っています。

2026年は褒め放題を本格展開し、夜中の11時などに不安になった人の話を聞き、思考パターンの素敵さに気づかせるセッションを広げたいと考えています。最終的には自分で自分を褒められる状態をゴールにしたいです。企業や学校にも活動を広げ、参加した人が「このままで大丈夫」と思える場を増やしたい。

将来は会員制に戻し、茶室で褒める5人限定の特注プランも作る。私一人がカリスマになるのではなく、褒めたい人の仲間を増やし、口コミの五段階評価で選べるマッチングにも発展させたい。みんなで和を作り、心から話せる友達を10人作ることも目標です。

(取材者:山田のコメント)茶道や「褒める」という行為に対する圧倒的な熱量に、インタビューをしながら圧倒されました。単なるサービスや活動の話ではなく、ご自身の過去の葛藤や失敗、心の揺れをすべて引き受けた上で言葉を紡がれているのが強く伝わってきました。茶室や褒めるという行為が、人の心を映す鏡であり、人生そのものに向き合う手段になっているという視点は非常に印象的でした。

企業名
CoCoStar株式会社
代表者
永田 祐一郎
所在地
東京都大田区南馬込4-4-12
設立
2012年11月
事業内容
  • ・教育
  • ・研修
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