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INTERVIEW

株式会社Celebration / 遠藤 ありな

着物を纏い、金融を伝える

KEIEISYA PRIME

経歴

大学卒業後の2005年、証券マンの父の影響を受け大手証券会社に入社。18年間にわたり富裕層向けリテール営業や管理職を務める中で、日本の金融リテラシーの低さに強い危機感を抱く。金融ベンチャーを経て、2024年5月に株式会社Celebrationを設立。現在は金融教育の普及と着物文化の発信を軸に活動。「すべての人が自分で選び、挑戦できる社会」の実現を目指す。

Q

御社の事業内容を教えてください。

大きく二本柱で事業を展開しています。1つ目は金融教育。20年間の金融業界経験を生かし、セミナー・講演を通じて、株・債券・新NISA・積立投資の仕組みといった基礎から、資産形成、相続・承継までを「難しい言葉を翻訳する」感覚で分かりやすく伝え、日本の金融リテラシー向上に貢献します。

2つ目は着物文化の発信です。着物をもっと自由に楽しめるものとして広め、着物を身にまとって人前に立ち、金融教育と同時に日本文化も届けたい。着物のリサイクル/アップサイクル、海外向けEC構築などを通じて、老若男女が価値を体験できる場を増やします。将来的には経営者の壁打ち相手となる顧問業や、日本をより良くする発信も視野に入れています。

Q

なぜ着物の文化を広めたいと思ったのですか?

私が着物の文化を広めたいと思ったのは、2025年の夏に屋形船のイベントで、浴衣ではなく夏物の着物を美しく着こなす女性たちを見たことがきっかけです。着物は難しそう、ルールが多いと思っていましたが、日本人だから本当は着れるべきだと感じ、着付け教室に通いました。実際にやってみると意外とでき、今では短時間で着られるようになりました。

一方で、証券業界にいた頃、相続の場面で大量の着物が処分される現実や、着物業者が減っている状況も目にしてきました。外国人からは美しい文化として憧れられているのに、日本人がないがしろにしているのは本当にもったいないと感じています。着物は式典だけでなく、ワンピース感覚で自由に楽しんでいいものです。リサイクルや発信を通じて、日常の中でこの価値を取り戻したいと思い、着物の文化を広めています。

Q

現在の「日本の金融教育」について何が課題だと思いますか?

日本の金融教育の課題は、そもそも基礎がほとんど教えられていない点です。株や債券とは何か、金利がどの水準なら妥当か、例えば元本保証で年利10%だった場合、その数値があり得ないことなど、多くの人が判断できません。その結果、経営者や富裕層でさえ投資詐欺に引っかかりかける場面を目にし、危機感を覚えました。

米国では小学校から資産運用の仕組みを学ぶ一方、日本は資産が現金に偏り、金融リテラシーが遅れています。新NISAで関心は高まっても、なぜ投資するのか、どんなリスクがあるのかが腹落ちせず、一歩が踏み出せない人が多い。iDeCoでも「分からないから安全そう」で貯蓄型を選びがちです。だからこそ基礎知識を普及し、誤った判断を減らす土台づくりが必要だと感じます。学校と職場の両方で学べる仕組みがあればと考えています。

Q

現時点での目標や将来のビジョンについて教えてください。

今後の目標は、金融教育を軸に日本人の金融リテラシーを底上げし、年齢や立場に関係なく誰もが自分の判断で一歩を踏み出せる社会をつくることです。NISAをきっかけに投資へ関心を持ちながらも、何から始めればよいか分からない人に向け、基礎から学べるセミナーや講演の場を広げていきたいと考えています。

同時に、着物文化の魅力をより自由で身近なものとして発信し、リサイクルやアップサイクル、海外展開なども視野に入れ、日本文化の価値を次世代へつなげたいです。将来的には経営者の壁打ち相手となる顧問業を本業とし、金融、文化、社会課題の視点から寄り添う存在になることを目指しています。

さらに、女性の活躍や人権の問題にも向き合い、誰もが尊厳を保ちながら挑戦できる、より良い日本社会を実現するための発信を続けていきたいと考えています。

(取材者:山田のコメント)取材を通じて感じたのは、金融という難解になりがちなテーマを、驚くほど噛み砕いて語る姿勢でした。長年の現場経験に裏打ちされた言葉は具体的で、聞き手の不安に真っ直ぐ届きます。また、当日身にまとわれていた着物がとても美しく、文化を未来につなぎたいという想いが所作や佇まいからも伝わってきました。知識と感性の両方で人を前向きにする方だと感じました。

企業名
株式会社Celebration
代表者
遠藤 ありな
所在地
港区南青山3丁目1番36号青山丸竹ビル6F
設立
2024年5月
事業内容
  • ・金融教育(セミナー・コンサルタント)
  • ・顧問業・対経営者のアドバイザー業務
  • ・着物文化の発信
  • ・性別や人権問題に関する啓蒙活動
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