経歴
東京の大学在学中よりIT領域のスタートアップでインターンを開始し、新規事業開発に従事。その後も事業支援の仕事に携わる。2023年10月、能登で日本茶と出会い起業を決意。2025年2月に株式会社よすがを創業し、同年7月に日本茶ブランド「TEART」を立ち上げる。同年12月には定期便「TEART 季節便」を開始。2026年1月、代官山 蔦屋書店でPOPUPを実施し、現代のライフスタイルに寄り添う日本茶の新たな価値を提案する経営者である。
Q
御社の事業内容について教えてください。
弊社は日本茶の販売を基軸として事業を展開しております。現在3つの事業を行っており、1つ目がドキュメンタリー発信です。茶業を支える方々のもとへ伺い、カメラとマイクを持って取材をし、3分ほどのショート動画でその活動や想いを発信しております。日本茶に関わる多様な方々の存在を知っていただき、日本茶って"かっこいいな"と思っていただくきっかけをつくっています。
2つ目がティーバッグに絞った日本茶のEC「TEART」の運営です。産地や品種、火入れの違いなどの多様性を、難しくなく楽しめるようジャケ買いできる形で届けています。3つ目が季節の日本茶定期便です。毎月新しいお茶に加え、オリジナルのブレンドティーもお届けし、日本茶を現代のライフスタイルに落とし込む取り組みをしております。
Q
日本茶はなぜ忙しい現代に必要な飲み物だと感じていますか?

最大効率で成果を出すことを求められる働き方の中で、常に数字や結果を追い続けていると、自分の感情や体の感覚に意識を向ける時間がなくなっていきます。私自身も忙しい日々の中、やりがいはありながらも、どこか虚しさを感じていました。日本茶と向き合う中で気づいたのは、茶葉の香りや湯気の立ちのぼり、湯の温度や抽出時間に意識を向ける数分間が、思考を静め、呼吸を深くしてくれるということです。
日本茶は刺激で気分を上げる飲み物ではなく、内側を整える飲み物だと思っています。産地や品種、火入れによる味わいの違いに触れることで、自分の感性に目を向ける余白が生まれます。常に前へ進み続ける社会だからこそ、一度立ち止まり、自分の軸を確かめる時間をつくる存在として、日本茶は現代に必要な飲み物だと感じています。
Q
TEARTのお茶を選ぶことで、どんな休息体験が得られるのでしょうか?
忙しい毎日の中で、心を非日常に切り替える時間を届けたいと考えています。私自身の実体験ではございますが、能登でほうじ茶を飲んだとき、張り詰めていた神経が溶け、吹いてくる風や木の揺れ、人の声に気づけるようになりました。幸せは目の前にずっとあるものですが、心持ち次第で見えなくなることもあります。日本茶を一つの舞台装置として用い、急須や茶器、お湯を沸かす時間も含めた一つの儀式のような体験を通じて、自分を取り戻し、時間を取り戻す感覚を味わっていただきたいと思っています。
さらに、季節ごとのお茶やブレンドを通して、今の季節はこうだと感じられるきっかけをつくり、都会にいながらも自然の移ろいに目を向けられる心の余白を届けていきたいと考えています。コーヒーのように覚醒するためではなく、肩の力を抜き、自分の感性に静かに戻っていくための時間として、日本茶を選んでいただけたら嬉しいです。
Q
現時点での目標や将来のビジョンについて教えてください。
今の気持ちとしては、長く続いていく、できれば世代を超えて受け継がれていくような会社にしていきたいと考えています。届けたい価値は休息であり、この休息を誰に届けたいのかを明確にし、どういう体験として提供し、その後どうなってもらうのかまで設計を磨いていきたいです。日本茶屋から脱し、日本茶を通じて心のスイッチを非日常に切り替えてもらう存在になりたいと思っています。
幸せは目の前にずっとあるものですが、忙しい現代では気付き難いものだと感じます。だからこそ日本茶を舞台装置として、時間を取り戻すような体験を設計し、暮らしの中に静かな余白を生み出していきたいです。将来的には、私が尊敬する経営者の方のように、お金の稼ぎ方だけでなく使い方も大切にし、社会に還元し続けられる会社へ育てていきたいと願っています。
(取材者:大神田のコメント)日本茶との出会いが人生を動かす瞬間になったというお話がとても印象的でした。効率や成果を追い続けた先にあった葛藤、そして能登でほうじ茶を飲んだ一杯から始まった挑戦。その背景には、事業としての合理性だけでなく、人とのご縁や文化への敬意が貫かれていました。静かで芯のある言葉の一つひとつから、覚悟と優しさが同時に伝わるインタビューでした。
- 企業名
- 株式会社よすが
- 代表者
- 宮澤 友理香
- 所在地
- 東京都港区南青山2-2-15 WIN青山531
- 設立
- 2025年2月
- 事業内容
-
- ・ドキュメンタリープロジェクト 「TEART JOUNAL」の運営
- ・日本茶セレクトショップ 「TEART」と、季節の日本茶定期便の運営
- ・その他 茶業に関する各種支援業
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