ホームインタビュー記事一覧スーパーエンジニア株式会社 山口 啓介

INTERVIEW

スーパーエンジニア株式会社 / 山口 啓介

企業の強みをシステムで設計する

KEIEISYA PRIME

経歴

1991年、スーパーエンジニア株式会社を設立。当初より顧客企業と直接契約し、基幹業務ITシステムの受託開発に従事。1995年のインターネット普及期にはいち早くWebシステム開発に着手し、医療福祉系企業の業務システムを全国対応へ拡張。以降、販売・生産・物流・配送など幅広い業種の基幹システムを構築。「業務ITは経営と直結する」との信念からビジネススクールで技術経営修士(MOT)を取得。現在は経営視点を備えた提案・設計を行う業務ITコンサル型開発を推進する経営者である。

Q

御社の事業内容を教えてください。

1991年の設立当初から、企業の基幹となる業務ITシステムの受託開発を手がけてきました。顧客企業と直接契約を結び、エンジニア派遣ではなく、自社にノウハウが蓄積される受託開発を続けている点が大きな特徴です。過去にはSESに近い形の案件も経験しましたが、それではノウハウが社内に残りにくいため、現在は受託開発を事業の軸としています。

また、既存のパッケージ製品に頼らず、企業ごとにオーダーメイドでシステムをゼロから設計していることも当社の方針です。顧客の業務内容を丁寧にヒアリングし、実務を理解しながら、その企業ならではの強みや独自の業務プロセスを活かした仕組みを構築しています。物販企業の販売管理、工場の生産管理や在庫管理、物流・配送など幅広い分野に対応しており、医療のような高度な専門領域を除き、多くの企業の業務改善を支援してきました。

Q

なぜ企業ごとにオーダーメイドでシステムを設計するのでしょうか?

私が会社を立ち上げた当時は、既製のソフトウェアがほとんどなく、業務システムは自分たちで開発せざるを得ない時代でした。パッケージソフトもありましたが高価で使い勝手も十分とは言えず、顧客の業務に合わせてゼロから作る方が、自然な流れでした。そのため私たちはお客様の話を丁寧に聞き、実務を理解しながら、その業務をそのままシステムとして形にするという考え方で開発を続けてきました。

現在はSaaSやローコード、ノーコードなど多様なサービスが登場していますが、企業の強みは他社と異なる独自の業務やノウハウにあります。既製の仕組みをそのまま当てはめると、どの会社も似た業務になり、本来の強みが薄れてしまう可能性があります。会計など共通部分はパッケージを活用しつつ、企業固有の部分はオーダーメイドで設計することで、その会社ならではの価値を活かした仕組みを実現できると考えています。

Q

山口さんが思う現在のエンジニアが抱える課題はなんでしょうか?

私が感じている課題は大きく3つあります。1つ目は、よく言われるエンジニア不足です。実際には人材がいないというより、企業が求める専門性が細分化されすぎていることが問題だと感じています。以前は特定のプログラミング言語が扱えれば、そのほかの言語であっても多少学べば実務に対応できましたが、現在はスキル要件が細かくなり、教育すれば活躍できる人材でも採用されにくい状況があります。

2つ目はSES型の働き方が多いことです。現場が頻繁に変わることで経験やノウハウが社内に蓄積されにくく、エンジニア自身も長期的なスキルを築きにくい側面があります。そして3つ目は、システムが企業の業務全体を支える経営基盤になっているにもかかわらず、エンジニアが経営視点を学ぶ機会が少ないことです。技術だけでなく、顧客の経営者と対話できるビジネス理解の知見が、これからはより重要になると感じています。

Q

現時点での目標や将来のビジョンについて教えてください。

今後会社として目指しているのは、これまで以上にコンサルティング領域へ注力することです。私はビジネススクールで技術経営修士、いわゆるMOTを取得しており、その知見を活かして「技術系修士号が提案設計を行う会社」という立ち位置を打ち出していきたいと考えています。単にシステムを作るだけでなく、企業の状況や業務構造を踏まえて提案することが重要であり、こうした領域はAIが簡単に代替できるものではないと感じています。

メンバーも経験やスキルの高い人材がそろっているため、自然とその方向へシフトしていけるはずです。個人としては約30年にわたる講師経験もあるため、今後は大学でITマネジメントや技術経営を教えることにも挑戦したいと考えています。将来的には顧客企業の技術顧問のような立場で、70歳頃まで社会に貢献し続けたいと思っています。

(取材者:山田のコメント)システム作りは単なる業務効率化ではなく、企業の根幹に深く関わるものだということに気付かされました。特に印象的だったのは、企業の強みを活かすために既存のパッケージに頼らず、ゼロからシステムを設計しているという姿勢です。そこには本気で企業の価値を考えている思いが感じられ、システム開発の本質を改めて学ばせていただいた取材でした。

企業名
スーパーエンジニア株式会社
代表者
山口 啓介
所在地
東京都足立区日ノ出町33-14
設立
1991年2月
事業内容
  • ・企業の強みを活かす業務ITシステムのオリジナル構築
URL