経歴
長きにわたりサラリーマンとして大企業に在籍した経験を持つ。その中で、現場の意見が軽視され、労働環境が容易に変わらない組織の構造的な課題に直面した。特に、当時のエステ業界が長時間労働などの「ブラックな環境」にあり、この状況を外部からではなく、自らの裁量で根本から変えることを決意。働き方の強い変革への情熱を原動力として、既存のサロンの買い取りをして、経営者となった。現在は、エステ業界では稀有なホワイトな労働環境の実現と、働く女性のライフプランに寄り添う経営に尽力している。
Q
事業内容を教えてください。
私の事業は、お客様の身体を根本から変える強圧リンパマッサージを核としたエステサロンを4店舗展開しています。リンパの流れを劇的に改善することでデトックスを促し、お客様の「痩せたい」「美しくなりたい」という願いを叶える痩身効果と、癒しを同時に実現しています。
弊社は「卒業のないサロン」として運営しているのが大きな特徴です。
エステ業界はブライダルや目的達成など、どうしてもサービスが一時的なものになりがちです。ただ弊社は目的達成後もお客様のセルフケアをサポートして「月1回のコンディショニング」として長くご愛顧いただいております。
技術力と手軽さの両方を叶える事が弊社の強みです。サービス内容はエステと変わらないマシンを使います。価格帯は敷居を高くせず、エステとリラクゼーションの中間ぐらいだと考えて設定しています。
Q
経営者になってから直面した壁や苦労はありますか。
私が最初に直面したのは、エステ業界の構造的な問題です。
エステ業界はもともと利益率が低く、人の時間を切り売りするしかないので、長時間労働をさせざるを得ない環境でした。
そこで、私が月単位の変形労働時間制や残業計算、週休2日制といったホワイトな環境に一気に変えた結果、求職者は増えましたが人件費が上がり、当初は利益がまったく上がらなくなってしまったんです。ただ変えたことで離職率は大幅に下がり、従業員のモチーベーションも保つことができるので店舗拡大など徐々に軌道に乗り始めました。
しかし、次の壁は同時期に採用したスタッフの「妊娠・出産」が集中したことでした。
当時は最大12店舗ありましたが人材不足で継続をできなくなり、店舗を縮小するしかありませんでした。
ライフイベントを機に退職を選ぶことが多い業種ですが、弊社は復帰を望んでくれる方が多いです。モア・ブリスを選んでくれる従業員のおかげで今があります。
このような経験を活かし、今後は社内保育所の併設などを構想し、必ず女性たちが安心して働けるような環境づくりを実現したいと考えています。
Q
経営者になってよかったなと思う瞬間はありますか。

「自分で決断できる」という一点に尽きます。
私のサラリーマン時代には、極端な話で鉛筆一本買うのでさえ稟議を通さなくてはいけないような環境だったので、現場がいくら伝えても、中々意見が通りませんでした。
なので従業員のために労働環境を変えたいという思いも、当時は叶わず、現場が軽んじられているという思いがずっと心の中にありました。
ただ自分の会社であれば、従業員が「ここは困っている」「この待遇を改善してほしい」といった時に、私が「いいね」と思った瞬間、誰にも許可を取らなくていい。つまり、従業員の為の決断を私の責任でその場で実行できる。この自由と責任は、経営者になれたからこそ感じられる、何物にも代えがたい瞬間ですね。
Q
今後の求職者や転職者さんにメッセージをお願いします。
手に職をつけたい方や独立開業への志がある方にはぜひ来てほしいと思っています。
私は各店舗の店長の意見を尊重しているので営業方針や教育方針など今後のキャリアアップに役立つ経験を積むことができます。独立時にも様々な支援を行っていて、実際に独立して開業した従業員は現在10人ぐらいいます。
あとは人を好きな心がある方です。技術は入ってからいくらでも磨けますが、お客様のことを理解して本当に思える子というのは、トークだけでお客様を深く癒せる力を持っています。実は共鳴力やカウンセラー的な資質こそが、何よりも大切なんです。
最後にお客様としてモア・ブリスを好きで入社した従業員もいるのでエステを受ける事が好きな方も大歓迎です。
ぜひ、あなたのキャリアのスタート地点として飛び込んできてください!
従業員のお子様から”東京のじぃじ”と慕われる上原さんは常に現場の気持ちを考え、まさに働く女性の味方でした! (取材担当:西澤)

- 企業名
- 株式会社モア・ブリス
- 代表者
- 上原 紀行
- 所在地
- 東京都大田区田園調布1-27-6
- 設立
- 2007年9月
- 事業内容
-
- ・リラクゼーションエステサロン
- ・独自の強圧深部リンパマッサージの提供
- ・インナーケア、アウターケア商品の販売
-
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