経歴
2015年にフリーランスのスポーツトレーナーとして独立し、高校からトップリーグまで幅広いバスケットボールチームを担当。スポーツ専門学校講師として育成にも携わる。2018年には女子プロチームの専属トレーナーに就任。2020年には大手フィットネスクラブで全国売上1位と高いリピート率を記録し、痛み改善の専門家として3万件以上指導。長年の現場経験で培った評価力と技術で多様な悩みに向き合い、2023年に夫婦で法人を設立し事業を展開している。
Q
御社の事業内容について教えてください。
スポーツチームへの専門的なトレーニングサポートと、一般のお客様への施術・パーソナルトレーニングを軸に事業を展開しています。現場では、リハビリ、試合前後のコンディショニング、フォーム改善、運動指導までを一貫して担い、選手の状態に応じた細やかなケアで安全かつ質の高い競技復帰をサポートしています。
また一般のお客様に対しては、膝痛・腰痛などの不調改善に加えて、再発予防や体力向上を目的とした運動指導を組み合わせ、日常生活の質を長期的に高める身体づくりを提供しています。
さらに、独立トレーナー向けには、技術・接客・評価方法・現場対応を体系的に学べる講座を実施し、スキル向上や売上改善につながる実践的な育成支援にも力を入れています。現場と教育を両立させ、人々の健康と可能性を広げることを目指しています。
Q
起業をするにあたって直面した壁や苦労はありますか?
起業にあたって最も大きな壁となったのは、パーソナルトレーナーとして活動を始めた最初の半年間です。集客が難しく、半年で売上が5万円いかないところからのスタートでした。当時の私はSNSを使わず、大手フィットネスクラブ内で業務委託として働いていたため、店舗内でイベントやキャンペーンを打ち、まずはライトなお客様を集客するところから始めました。
しかし、トレーナー業界自体がお客様に継続していただくことが難しく、新規を集め続ける必要があります。当時の私も月間最大120セッションを行いながらもリピート率が25%と低かったことが大きな課題でした。ただ接客や伝え方を学び直したことで翌月に売上が2倍になり、リピート率も96%まで改善しましたが、そこに至るまでは思った以上に大変で、起業初期の中でも特に苦労を感じた部分です。
Q
お客様と接する中で一番大切にしていることはなんですか。

一人ひとりの体の状態や生活背景を丁寧に汲み取り、お客様に本当に合った方法を提案することです。パーソナルトレーニングは本来オーダーメイドであるべきなのに、実際には全員に同じメニューを提供してしまう場面も少なくありません。だからこそ私は、柔軟性・筋力・動きの癖・生活習慣・痛みが出る瞬間など多角的に評価し、その方の目標までの道筋を一緒に描きながら進めることを意識しています。
また、怪我のサインには専門知識がなければ気づけないものも多いため、医学的な視点での安全確認やリスク管理も欠かさず行っています。単に体を整えるのではなく、その人が日常生活を前向きに送り、長く動ける体を保てるように寄り添い続けることが最も大切にしている姿勢です。
Q
現時点での目標や将来のビジョンについて教えてください。
私はこれまで病院やスポーツチーム、フィットネスクラブで働き、特に痛みを抱える方を多く見てきました。現在の医療保険制度では怪我が治った段階で治療が終了し、その後に残る痛みや機能低下は医療の対象外になります。この「治療後のケアが抜け落ちていること」が大きな課題だと感じています。
今は怪我後の不調や日常動作のしづらさに悩む方をサポートしていますが、同じように支援できる専門家が増え、適切なケアが届く環境を広げたいと考えています。また「治療後の痛みや不調は改善できる」という認識を社会に伝えていくことも目標です。
今後は開業を進め、複数店舗の運営やスタッフ育成、接客や関わり方を伝える講座を通じてトレーナーの支援にも取り組み、痛みに悩む方が長く歩き続けられる環境づくりに貢献していきたいです。
(取材者:西澤のコメント)お客様の体調の異変にいち早く気づき、受診を促したことで病気の発見につながったというエピソードから、山越さんが知識と技術を備えた信頼されるトレーナーであることが改めて伝わってきました。
- 企業名
- 株式会社be with
- 代表者
- 山越 理紗・山越 達也
- 所在地
- 東京都中央区銀座1-12-4 N&E bld 6F
- 設立
- 2023年1月
- 事業内容
-
- ・パーソナルトレーニング事業(大手フィットネスクラブ/オンライン)
- ・スポーツチームのトレーナー/トレーニングコーチ委託事業
- ・セラピスト/トレーナー/インストラクター向け講座の企画・運営
- ・小規模事業者向けコンサルティング事業
-
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