私たちは「中小企業向けの支援」を二軸で展開しています。ひとつは補助金のサポートで、IT導入補助金を中心に年間約300社を支援しています。もうひとつはクリエイティブとデジタルの制作・運用支援で、Web制作は企画・設計、デザイン、写真・動画、運用・保守・集客、さらにシステムやアプリ開発まで一気通貫で対応します。

動画制作も企画・調査・構成から撮影、編集、運用・保守まで手がけ、マーケティング支援ではInstagramやTikTokの運用代行、広告運用、オウンドメディアの制作と運用支援、記事作成代行までを行っています。

自社サービスとしては「補助金オタク」「代官山フィルム」「火災保険申請ドットコム」「COST MONSTER」を運営し、代官山エリアでは「代官山WHITE ROOM」の貸しスペース事業も展開しています。

会社員として働いていた頃、誰とどんな仕事をするかを自分で選べない窮屈さを感じ、営業をこの先50歳まで続ける自分が想像できなくなりました。そこで働き方を見直し、独立して個人で仕事を始めるに至りました。

その頃にキュレーションメディアの立ち上げを手がけていたのですが、現場で制作会社の受託構造を間近に見る中で、大手経由だと中抜きが発生してしまい、適正な価値で提供しづらいという課題を強く実感しました。発注側にも制作側にも良くないこの構造を避け、良い商品やサービスを持つ方々の潜在価値を、直接のやり取りで適切にユーザーへ届けたいという思いが高まり、起業を決意しました。

当社の強みは補助金とデジタルの掛け合わせができることだと考えています。弊社ではIT導入補助金を中心に年間約300社をサポートしており、動画・Web・マーケティング支援と補助金の二軸を掛け合わせることで、クライアントの投資の費用対効果を最大化する体制を整えています。

また、自社チャンネルを育ててインバウンドでの相談を増やし、その中から取り組む案件を選べる状態をつくることも重視しています。制作会社としては珍しく、代理店経由ではなく直接クライアント様と契約を結ぶことで、正当な価値評価をいただきながら成果に結びつけることを徹底しています。

今、最も力を入れているのはSNSの縦動画を前提にしたショートドラマなどのストーリー性のある動画コンテンツと、そのチャンネル運用です。

従来のテレビCM中心の世の中から、縦型の視聴体験が主流になってきた流れに合わせて、大手企業が続々と独自チャンネルを立ち上げるほどの領域に成長しています。

私たちはこのチャンネルをしっかり伸ばし、その成功モデルを中小企業にも展開していきたいと考えています。中長期で腰を据えて取り組むテーマで、制作だけでなく運用まで一気通貫で磨き込んでいます。

起業は目的ではなく手段だと考えています。社会や今の働き方が自分に合わないと感じたら、小さくても自分でお金を稼ぐ選択肢を持つのは悪くありません。私は大学時代から起業している友人が周りに多く、営業という仕事も一通り経験しましたが、この先も続けていく自分が想像できなくなり働き方を変えました。

立ち上げ当初は実績がなかったので、1年ぐらいは無償で走って実績を積み、直接「発注したい」と言っていただける関係づくりに徹しました。そして取引のほとんどを直取引に切り替え、誰と何をするかを自分で選べる状態をつくることを大事にしてきました。

数字は重要ですが、数字に追われない状態を設計し、ストレスのかかりにくい環境にすることが、長く続けるための土台になると思います。起業を目指すのならまずは小さく始めて環境を自分で設計し、誠実に実績を積んで行くのが良いかと思います。