経歴
CoCo壱番屋のオーナーとして独立し、飲食店経営と店舗運営に従事。人材不足を背景に、2022年から特定技能外国人の採用を開始した。支援機関の対応や、外国人材が現地エージェントへ高額な費用を支払う実情に課題を感じ、自社支援へ移行。約1年半にわたる準備を経て、2025年に株式会社Fairly connectingを設立。現在は飲食店経営を続けながら、有料職業紹介事業と登録支援機関として、外食業を中心に外国人材の紹介から定着支援まで手がける。
Q
御社の事業内容を教えてください。
弊社は、有料職業紹介事業を行っており、現在は主に特定技能外国人の人材紹介を手がけています。私自身、別法人でCoCo壱番屋のオーナーとして飲食店を経営し、実際に外国人材を雇用してきました。その経験を生かし、特に外食業への紹介に力を入れています。
また、紹介して終わりではなく、登録支援機関として入国後の生活や就労まで支援しています。住民登録や銀行口座の開設、日本語のフォロー、定期面談など、日本で安心して働き続けるためのサポートも私たちの役割です。
現場で何が起きるかを自分自身が知っているからこそ、採用する企業と働く外国人、双方の立場を理解したうえでつなげることができます。人材紹介会社でありながら、飲食店経営者として同じ目線で相談に乗れることが、弊社ならではの強みだと考えています。
Q
御社設立のきっかけを教えてください。
会社を立ち上げたきっかけは、私が経営するCoCo壱番屋で特定技能外国人を採用したことです。当初は登録支援機関に入国後のサポートをお願いしていましたが、実際には入管への手続きなどを自分で対応する場面も多く、「それなら自分で支援した方がいい」と考えるようになりました。
さらに、採用したネパール人から、現地のエージェントにビザサポートなどの名目で約68万円を支払ったと聞いたんです。現地の所得水準を考えると、あまりにも大きな負担でした。これから自分の会社で働く従業員が、情報を持っていないことで不利益を受けるのは違うと思いました。
だったら余計な代理人を挟まず、私自身が現地と直接やり取りし、フェアにつなげればいい。その思いから有料職業紹介事業の許可を取得し、株式会社Fairly connectingを立ち上げました。
Q
「この人なら日本の飲食店で活躍できる」と感じる外国人材には、どんな共通点がありますか?

私が人材を見るうえで一番大事にしているのは、「日本が好きかどうか」です。日本文化にきちんと理解を示し、日本で働きたいという気持ちがある人は、職場にもなじみやすいと感じています。逆に、単にお金を稼ぐことだけを目的に日本へ来たいという人は、私は基本的に紹介しません。
もちろん、特定技能では一定の日本語要件がありますが、試験に合格していれば十分というわけではありません。実際の飲食店では、仕事の専門用語や接客表現、地域によっては方言も出てきます。
だからこそ、分からないことをそのままにせず、日本の文化や仕事を理解しようとする姿勢が大切です。長く働き、現場で活躍してもらうためにも、語学力だけでなく、日本という国や職場に向き合う気持ちまで含めて人材を見るようにしています。
Q
現時点での目標や将来のビジョンについて教えてください。
現時点での一番の目標は、まずこの事業単体でしっかり収支が成り立つ状態をつくることです。事務所の家賃や人件費など毎月固定でかかる費用があるので、人材紹介だけでも安定して事業を回せるところまで持っていきたいと考えています。
一方で、現在は外食業の特定技能外国人について新規受け入れが難しい状況もあり、今後はすでに日本で働いている外国人の国内転職にも力を入れていくつもりです。将来的にも、私自身が現場を知っている外食業を中心に広げていきたいですね。
経験のない業界へ無理に広げるより、飲食店が何に困り、どんな人材を必要としているのかを理解している強みを生かしたいと思っています。採用する側と働く側をフェアにつなぎ、飲食業界の人手不足に現場から向き合える会社として、着実に事業を育てていきたいです。
(取材者:玉置のコメント) 飲食店経営と人材支援、その両方を実体験として知る岸本さん。だからこそ語れる言葉には説得力があり、外国人材と企業をつなぐ姿勢にも強い現場感がありました。

- 企業名
- 株式会社Fairly connecting
- 代表者
- 岸本 暁
- 所在地
- 大阪市中央区島町2-2-3 サンハイム天満橋204
- 設立
- 2025年3月
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